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JCDAジャーナル

2016年大会特別版 第4号

キャリアカウンセラーたる自分が輝き続ける場所をつくる

2016年08月26日 14:54 by jcda-journal
井野 雄貴さん(西関東支部)

「私がCDAの資格を取得したら○○の活動のために役立てたいです!」
誰もがこれに似た熱い想いでCDAの世界に足を踏み込んだのではないでしょうか?
私はこの想いを持って10年間従事しているIT業界のエンジニアに対するキャリア支援活動を行うことを宣言しました。
現在は株式会社日本ライセンスバンクにてIT業界を目指す人たちのキャリアを様々な方法で支援しつつ、個人では「Aile.I CareerDesign (以下:A.I.C.D)」という任意団体でCDAホルダーの方や現在受験勉強をされている方の支援活動を行っています。

【支援団体立ち上げのキッカケ】
支援団体立ち上げのキッカケとなったのは、私がCDAホルダーとなったばかりの頃に参加したあるセミナーで知り会った仲間たちが「CDAとしてどのように活躍していくかを今考えています」という言葉でした。
もちろんこの言葉には各々で意味合いも違うと思いますし、「資格=仕事」に直結しているものではないということも十分理解していたつもりですが、当時はこの言葉が胸に突き刺さったことを今でも鮮明に覚えています。

「キャリアを支援する立場がキャリアに悩むということは少ない方が良い」、「悩んでいるにしても解決に至るきっかけを提供したい」。自分勝手な理屈なのかもしれませんが、団体の企画はその日のうちに出来上がり、同期のCDA仲間と試行錯誤を繰り返して立ち上がったのが「A.I.C.D」です。

A.I.C.Dの目的はとてもシンプルで「キャリアカウンセラーたる自分が輝き続ける場所をつくる」ことです。そのための手段は今後も増やしていきますが、はじめに立案した企画が「キャリアカウンセリングカフェ」というものです。
CDAには幅広い知識が要求されていることもあり、受験中またはホルダーとなった後も勉強が必要となることは皆様もご存知のことかと思いますが、知識のほかにも技術が求められていることも然り。知識は座学にて補填できる部分も多いですが、技術については実践の場所も必要と考えています。キャリアカウンセリングカフェでは、「実践さながら」ではなく、「実践そのもの」を通して技術を体験していただける仕組みを提供しています。ino01

【「キャリアカウンセリングカフェ」とは?】
「キャリアカウンセリングカフェ」は、キャリアカウンセラーの支援という目的も含まれるこのイベントですが、もちろんクライエントのことを無下にするというものではありません。短時間でのカウンセリングには課題はあるものの、オープンスタイルでのカウンセリングは受ける側にもカウンセリングをする側にも3つのポイントでメリットが生まれると考えています。※以下、クライエントとカウンセラーではなく、カウンセリングを受ける側とする側と表現します。

    <カウンセリングを受ける側のメリット>
  1. キャリアカウンセリングのハードルを下げることができる
    キャリアカウンセリングカフェを開催するにあたって最初の関門が「カウンセリング」という言葉をネガティブにとらえてしまうケースだと思います。短時間という制約は、深く話をすることができない反面、ライトに話をすることができるという印象を持つことができます。

  2. 気軽に参加できる
    これは前述の「カウンセリングのハードルを下げる」に関連しますが、カフェ形式のオープンな環境下で行うカウンセリングは自然とリラックスすることができ、ラポールも容易に形成できるのではないかと考えています。このような場所が街中にあると誰もが「キャリアカウンセリング」に触れる機会ができるのかもしれません。

  3. 日頃の役割を忘れて話すことができる
    これが最大のメリットだと考えています。カフェ形式ではあくまで「お客様」と「店員」つまり、組織や役職が与えるイメージを簡単に取り払うことがきるということです。制服やスーツ姿ではなく、通常は私服で来店いただくことが多いです。気軽に話せるということは、自身の感情を表せるタイミングを生み、自分自身を第三者的な視点で見ることができるのではと考えています。

カウンセリングを受ける側のメリットとは、「キャリアカウンセリング」のハードルを下げ、日頃の役割を忘れて気軽に話す場所を提供できます。ino02次にカウンセリングをする側のメリットです。

    <カウンセリングをする側のメリット>
  1. キャリアカウンセリングのハードルを下げることができる
    ハードルを下げるということは、カウンセリングをする側にもあると考えています。我々がキャリアカウンセラーの資格を取得する際に受講する養成講座では、約10分〜15分程度でした。ただし、本番のカウンセリングは60分以上行うと聞かされてきました。この時間を長いと感じるか、短いと感じるかは人それぞれだと思いますが、後者の場合は、この時間の壁に対して苦手意識を持ってしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。
    それに対して、キャリアカウンセリングカフェは原則30分という制約を設けていますので、長時間話を聴くことに対して抵抗を感じてしまい一歩を踏み出せないという方にも参加していただけます。

  2. 気軽に参加できる
    カウンセリングをする側はここが最大のポイントかもしれません。キャリアカウンセリングカフェは組織に属さず場所を限定せずに参加できるイベントとして開催しています。タイミングが合ったときに気軽にお手伝いできる場所を提供することで、前述のようにハードルを下げる効果に加えて、カウンセリングの機会を多く創りだすことができます。

  3. 日頃の役割を忘れて聴くことができる
    どうしてもカウンセリングとなると肩肘がはり、「職業柄」なクセや思い込みが生じてしまう方もいらっしゃるかもしれません。キャリアカウンセリングカフェでは日頃のロールモデルを取り払い、フラットな状態で話を聴くことができる場所として活用できます。

以上が現状私の考える「キャリアカウンセリングカフェ」3つのメリットです。カウンセリングをする側もされる側も同じポイントでメリットを享受いただけると思います。
この「キャリアカウンセリングカフェ」は、キャリアWeekのイベントとして2016年6月18日に実施しました。

【双方支援の苦労】
さて、メリットばかりご紹介してきましたが、実際に運営したときの所感についても書かせていただきます。私たちのイベントはクライエントに対するキャリア支援だけではなく、カウンセラー側も視野に入れたいわば「双方支援」というポジションであると考えています。双方支援ということは、1つのイベントを開催するためにはクライエントとカウンセラーの両方に告知する必要があります。当たり前のことですが、今回のキャリアWeekでも多くの方にご協力いただき開催することができました。この場をお借りしてお礼申し上げます。

告知以外にも大きな苦労として、クライエントは十人十色であると共に、カウンセラーも十人十色であり、またスキルセットも異なるという点です。カウンセラーのスキルセットをフラットに近い状態にするためにどうするのかも考える必要がありました。キャリアカウンセリングカフェでは、運営ルールを設けてカウンセラーのスキルセットに左右されることのないサービスが提供できるように配慮しています。

今回も短時間での開催ではありましたが、年齢、性別、職業などが異なる4名の方に参加いただきそれぞれカウンセリングを実施しました。大きなトラブルもなく無事に終了できたことに胸を撫で下ろすとともに、嬉しいコメントもいただいております。

<いただいたコメント(抜粋)※コメントの掲載は事前に了承いただいております>
「自分が大切にしていること、これから仕事ですべきことを知ることができました。」
「話すことによって自分の考えを整理できたり、自分の気持ちに気づいたりすることができました。」
「今の会社のことで整理してくださり、とてもスッキリしました。」
「社外の方に現職の悩みや問題を聴いて頂く機会があまりなかったのでとても良い時間でした。」

ino03相手を特定せずに行えることは私たちの強みではありますが、そのために汗をかかなくてはいけないケースは今後も顕在化してくると思います。ただ、このような問題・課題が発生しても打開できることも実感しています。前述の告知の例にもありますとおり、CDAというコミュニティには14,000人もの仲間がいます。私一人ではどうにもなりませんでしたが、コミュニティを通じて多くの方々に協力いただきました。楽観的な表現をすれば、苦労することもありますが、「一歩踏み出せばなんとかなる!」この一言に尽きるかもしれません。

【今後の方向性】
今後の方向性もブレることなく「キャリアカウンセラーたる自分が輝き続ける場所」を作り続けていきます。前述にもありますとおり、一歩を踏み出そうと考えている方のお手伝いをキッカケに「CDAのチカラ」を十二分に発揮していただき、クライエントに、または社会に貢献するためのHUBとして機能できるようにイベントや勉強会の運営活動を続けます。まだまだ若輩者ではございますが、皆様一緒にCDAとして輝き続けましょう!!

プロフィール
筆者 井野 雄貴(Aile.I CareerDesign代表)
活動場所 神奈川、東京
活動領域 キャリアカウンセラーの活動支援
活動歴 1年

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